once again〜season2〜
「嘘…なんで…」

目が覚めた私は頭を抱えた。

蓮さんに後ろから抱きしめられるように、眠っていた私。
もちろん、ナイトウェアを着て。
いや、待って…着替えた記憶がないし、シャワーから出てきた蓮さんを見た記憶がない。

結婚式初日に、もしかして私は寝てしまったの?
抱きしめられた腕を解いて、私は蓮さんと向き合った。

「蓮さんも服着てる…って事は、してないよね…」

初夜にほったらかしの花嫁とか、あり得ないんだけど。
私やっちゃった?

ごめんなさい…

「ごめんね…蓮さ…」

「今からでも間に合うよ?」

ぐっと腕に力が込められ、強く抱きしめられた。

「ご、ごめんな…」

ごめんなさい、の言葉は蓮さんの口に絡め取られてしまった。

「あっ…時間…」

「まだ大丈夫。涼香、幸せになろうな、一緒に」

「…っ、蓮さん」


もちろん、飛行機の搭乗時間ギリギリになってしまったのは言うまでもない。

私は、如月涼香になった。

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