once again〜season2〜
「あははは、知ってるよ。その話。大学でみんなに言われたし」
あっけらかんと話し、笑う和也に私と匠さんは呆気に取られてしまった。
「姉さん、父さんを信じてよ。ちゃんと俺に話をしてくれてるから。匠さんを迎える理由も、もしかしたら俺じゃなくなるかも、って話も。全部知ってるよ。俺は俺の力を出すまで、だって事も」
「和也君、君はそれでいいのかい?」
「確かに、最初聞いた時は、なんで?って思ったよ。小さい頃からいろんな物を犠牲にしてきたから。でも、考えたんだ。力量がないなら、俺が継ぐべきじゃない、って。父さんがお祖父さんから受け継いだ会社を俺が潰すわけにはいかない、って。俺に力量がないなら、力がある人に渡すべきだって」
私は、はっきり言った和也を見て驚いた。そして涙が頬を伝っていた。
いつの間にこんなに、しっかりした事が言えるようになっていたんだろう。
知らない間に、立派になっていた。
「泣くなよ、姉さん。恥ずかしいじゃないか」
「だって…」
私が覚えているのは、何かあると泣いて私の後を追いかけてきていた和也。
それがこんなに…
「和也君、君は立派な経営者の志を持っているよ。君についていくよ、よろしく」
匠さんは、10も離れた和也に手を差し出した。それを握り返した和也を見て、私はまた泣いてしまっていた。
あっけらかんと話し、笑う和也に私と匠さんは呆気に取られてしまった。
「姉さん、父さんを信じてよ。ちゃんと俺に話をしてくれてるから。匠さんを迎える理由も、もしかしたら俺じゃなくなるかも、って話も。全部知ってるよ。俺は俺の力を出すまで、だって事も」
「和也君、君はそれでいいのかい?」
「確かに、最初聞いた時は、なんで?って思ったよ。小さい頃からいろんな物を犠牲にしてきたから。でも、考えたんだ。力量がないなら、俺が継ぐべきじゃない、って。父さんがお祖父さんから受け継いだ会社を俺が潰すわけにはいかない、って。俺に力量がないなら、力がある人に渡すべきだって」
私は、はっきり言った和也を見て驚いた。そして涙が頬を伝っていた。
いつの間にこんなに、しっかりした事が言えるようになっていたんだろう。
知らない間に、立派になっていた。
「泣くなよ、姉さん。恥ずかしいじゃないか」
「だって…」
私が覚えているのは、何かあると泣いて私の後を追いかけてきていた和也。
それがこんなに…
「和也君、君は立派な経営者の志を持っているよ。君についていくよ、よろしく」
匠さんは、10も離れた和也に手を差し出した。それを握り返した和也を見て、私はまた泣いてしまっていた。