once again〜season2〜
会議から数日、私は忙しい日を送っていた。

涼香や有里華とも、ゆっくり会う時間が作れないでいた。

もちろん、氷室さんとも。

「本気になっていいかな」

それに対して、私はまだ返事をしていない。

本気になっていいかな?
って、本気になった人しか番号渡さないのに、本気になっていいかな、なんて私に聞く?

からかわれてる?

ダメだ。考えが追いついていない。
どこから考えたらいいのか。

「佐伯さん、携帯鳴ってる」

「あ、すみません」

私は慌てて電話に出た。

「もしもし」

「氷室です。今いいかな?」

「えぇっ!あ、はい」

誰かを確認せず、電話に出た私は大きな声で叫んでしまっていた。

「元気そうでよかったよ」

「あ、いえ…すみません。何かありましたか」

「この間の返事を聞かせてもらおうと思ってね。今日空いてるかな?」

キタ。
返事を聞かせてもらおうかな…

「はい…大丈夫です」

まだ返事をどうするかを考えていなかったけれど、会って話がしたいと思っていた私は、自分でもびっくりするぐらいに、大丈夫ですと即答していた。
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