once again〜season2〜
「ご友人であるなら、お伝えした方がよろしいかと…出過ぎた事を言って申し訳ござません」

頭を下げる葛城に、私は容赦なくきつく言葉を返した。
普段なら、そう？と話をする私だけど、なぜかイライラしていた。

年下の小娘から、こんな罵詈雑言を吐かれて葛城も腹が立っただろう。
ちょうどいい、このまま私につくよりも、父の執事になった方がいいかもしれない。

自由になれない自分自身の苛立ちを、私は葛城に当たっていた。

「葛城…今日は私の執事はいいわ。真田についてもらうから、下がっていて」

「な、何を！有里華お嬢様！」

私がそんな事を言うとは思ってもみなかったようで、初めて慌てる葛城を見た。

私は、葛城にそう伝えると携帯で真田に電話をしようとした。

バシッ

「えっ？」

「失礼いたします。ご無礼をお許しください。有里華お嬢様、私はあなたについている執事です。当たりたい事があるのなら、私に当たって下さい。有里華お嬢様の心の内を吐いて下さい」

今まで見たことのない表情で、私の手首を掴んでいた。

「か、葛城…」

きつく言葉を返したのに、葛城は私の手から携帯を取ると、それをカバンにしまった。
そして、行きましょうと私の腕を掴んだ。

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