once again〜season2〜
達也さんとホテルのカフェでお茶していると、ホテルの入り口が騒がしくなっていた。

「騒がしくないです?」

「そう…ですね….。ちょっと見てきますね」

見てきますと、言うと達也さんは玄関に向かっていた。
男の人とデートなんてした事ないから、この緊張はなんなの?
いつもみんなこんなに緊張するもんなの?

これが好きな人だったら、もっとどうなるの?

そんな事を考えていると、達也さんが戻ってきた。

「おかえりなさい。何かありました?」

「今日、ここのホテルでどこかの会社のパーティがあるみたいで、モデルのRURIが来てるみたいだよ。RURI見たさに、凄い人がいたよ」

「へぇ、RURIかぁ」

RURIと聞いて、妹である涼香を思い出した。
私と美玲が知ってる涼香の秘密。
涼香はRURIの双子の妹。それをひた隠しにしている。
今回も会社で専務専属秘書に抜擢された、さっき美玲から連絡が着てたっけ。

そんな事を思い出していると、達也さんが話しかけてきた。

「有里華さん…この間、お見合いしたばっかりでこんな話するのは、失礼だとは思っているんだけど…」

「何ですか?」

話しにくそうに、言葉を選びながら達也さんは話始めた。
< 222 / 260 >

この作品をシェア

pagetop