once again〜season2〜
「あ、有里華!ここ!」

「ごめんね、遅れて。何かあったの?」

約束の時間に少し遅れて美玲と会った。


「大丈夫よ、私も今来たとこだから。涼香が話あるらしくって…」

美玲が言うには、今朝涼香から話があるから部屋に来て欲しいと言われたらしい。
おまけに、涼香が会社で怪我をして早退したまで聞かされて、何がなんだか分からなかった。

「秘書課に異動になった、とは聞いてたけど、怪我って?」

「どうせ、嫌がらせでしょ。秘書課の」

「涼香仕事出来るもんね…」

「うん…それでそれは大したことないみたいなんだどね、それ以外で何かあったみたいなのよ」

美玲も何があったのかまでは聞いてないみたいで、急いで涼香の部屋に行こうとなった。

涼香のマンションに着いた。

葛城がドアを開けて、美玲が先に降りた。
続いて降りる時に、葛城に言った。

「今日は部屋までついてこないで。車で待ってて。これは…」

「畏まりました。安心して高瀬様とのお話して下さい。私はここで待っておりますので、何かあれば連絡して下さい」

「え…、あ、ありがとう」

いつもなら、何があっても一緒に!と食い下がる葛城なのに、この時は私の言葉を遮り、ゆっくりと話をしてきて下さいって…

半信半疑ながら、美玲と涼香の部屋に向かった。

「珍しいじゃん。葛城がついてこないのって…」

「あ、うん。いつもあぁならいいのにね」

ほんと、いつもこんな聞き分けがいいと、色々と助けるのに…。
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