once again〜season2〜
お互い…後悔しますよ。って、誰と誰が?

私…だよね?
後は誰?葛城が後悔するって?
どうして…?

「っくそっ!」

え?
聞いた事のない、言葉に振り向くと葛城が真剣な表情で私を見ていた。

「か、葛城…」

「有里華お嬢様、今日の事、旦那様に仰るのであれば、私は別に構いません。してはいけない事をした事も理解しています。辞めろと言われれば、それも、致し方ないと思っています。執事として失格だと思っております。今日は失礼しました」

そう言うと、葛城は私に一礼をして自分の部屋に戻ろうと背を向けた。

「待って!」

「え?」

振り返った葛城の胸に私は飛び込んだ。
私の中でも覚悟が決まった。

「好きなの。私、葛城の事が好きなの!」
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