once again〜season2〜
慎二さんと内緒で付き合うようになって数日。 
美玲にも涼香にも言っちゃダメだと言われて、私は我慢も限界に達していた。

「あの2人に言っちゃダメなの?」

「ダメだ」

「絶対?」

「ダメだ」

「ケチ!」

「け、ケチって、有里華!そんな簡単にはいかないんだよ。子供みたいな事言うなよ」

「だって…」

分かってる…分かってるけど、2人ぐらいなら言いたいじゃない。
せめて…親友の2人には。

「はぁ…もう少し待って。ってか、あの2人なら、多分バレてると思うけどな。言うまでもないんじゃないか…」

「な、なんでよ。バレる訳ないじゃない。そんな事ないから!」

なんの自信なのか、美玲と涼香にはバレていないと言い切った私に、それじゃ、もう少し辛抱してくれと慎二さんは言った。

そうよ、あの2人にバレてる訳なんかないんだから。

(こう思っていた私をよそに、もうすでに2人とも私と慎二さんの仲が執事とお嬢様の関係を超えたと、感づいていたらしい。それを知ったのは、涼香の結婚式の日だったけれど)


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