once again〜season2〜
「失礼いたします」
助けてほしい人の声が聞こえ、襖が開けられた。
「来たか…葛城」
「遅くなりました、よろしいでしょうか」
慎二さんも父に呼ばれていたのか、遅くなったと謝りながら私の横に座った。
私は、座る慎二さんを黙って見つめる事しか出来ず、父が何を言うのか、心臓が大きな音を立てていた。
「今な、有里華に聞いていたんだが、返事がなくてな。どうなんだ?葛城、有里華と付き合ってるんだろ?」
父は、私が何も言わないから、慎二さんに返事を求めた。
見上げると、慎二さんはすっと息を吸うと、私にも聞こえるように、はっきりと言った。
「はい、お嬢…いえ、有里華さんとお付き合いさせていただいています。そのお許しをいただきたく、お願いに参りました」
「ん…だそうだが、お前はどうなんだ?有里華」
話が全く見えない私に、父は続けた。
「有里華、葛城から今日時間を作ってくれ、と言われてな。お前との事を知らされた。驚いたが、私はそれほど怒ってはいないんだよ。お前が葛城の事を好きだった事は随分前から気がついていた事だ。ただ、葛城の気持ちには気付けていなかったがな」
えっ?
顔を上げると、父は笑っていた。
助けてほしい人の声が聞こえ、襖が開けられた。
「来たか…葛城」
「遅くなりました、よろしいでしょうか」
慎二さんも父に呼ばれていたのか、遅くなったと謝りながら私の横に座った。
私は、座る慎二さんを黙って見つめる事しか出来ず、父が何を言うのか、心臓が大きな音を立てていた。
「今な、有里華に聞いていたんだが、返事がなくてな。どうなんだ?葛城、有里華と付き合ってるんだろ?」
父は、私が何も言わないから、慎二さんに返事を求めた。
見上げると、慎二さんはすっと息を吸うと、私にも聞こえるように、はっきりと言った。
「はい、お嬢…いえ、有里華さんとお付き合いさせていただいています。そのお許しをいただきたく、お願いに参りました」
「ん…だそうだが、お前はどうなんだ?有里華」
話が全く見えない私に、父は続けた。
「有里華、葛城から今日時間を作ってくれ、と言われてな。お前との事を知らされた。驚いたが、私はそれほど怒ってはいないんだよ。お前が葛城の事を好きだった事は随分前から気がついていた事だ。ただ、葛城の気持ちには気付けていなかったがな」
えっ?
顔を上げると、父は笑っていた。