once again〜season2〜

「ははっ、そう驚くな。私も、頑固な父親じゃないさ。母さんと結婚した時も大変だったから、お前の気持ちは分かるつもりだよ。ただな、正直に話してくれれば、それでいいんだよ。お見合いを勧めたのは、この華月流を思っての事だったから、それはすまないと思っている。まぁ、葛城が相手にするとは思わなかったからな、それは私も驚いたよ。話を聞いた時は」

「そ、そんな旦那様。そう言われてしまうと…私も立場かありません」

「お、お父様…いいんですか？か…慎二さんと付き合っても…」

「いいも何も、結婚すればいいだろ」

「け、結婚？」
「結婚…早くないですか？」

さすがに、結婚の言葉に慎二さんも驚いた。

二人の事をオープンに、と　思っていただけなのに、父からの提案に、私と慎二さんは言葉を失っていた。

「ん？なんだ、葛城。お前は有里華と付き合うだけで、その気はなかったのか？」

「い、いえ、そんな事はありません。もちろん、結婚は考えています。ただ…話が早すぎて…」

「そ、そうよ。お父様。話が早すぎるわよ！」

「何言ってるんだ？早くもないだろ。華月流の事があるんだ。早く形にしないとな」

さすがの慎二さんも次の言葉が出ず、それではと、その場を収めて私の部屋へと移動した。