once again〜season2〜
「園田さん、佐伯社長の事どうなりました?」
「え?あ、あぁ、アポは取れましたよ。明日午後が空いてるので、それでいいですか?と」
「分かりました。明日、長峰堂に行けばいいんですね?私、一人で行ってきます。兄には、私は明日時間取れないと話しておいて下さい。今回の事は少し考えさせて下さい。それと、兄に父にはまだ言うなと、園田さんの意見として言ってもらえますか?早急すぎる、と」
「っ、それでいいんですか?涼香さん。あなたの事でもあるんですよ!」
「分かってます。これから蓮さんに相談してきます。美玲の事もだし、自分だけが幸せでいいなんて私は思ってはいない…みんなが幸せになる道を模索したい…んです」
私の気迫に、熱が伝わったのか、それ以上園田さんは話をしなかった。ただ、分かりました、と。
会長の耳に入らないように、私が止めます。と意気込んでくれた。
私は、一通りの話を園田さんとして店をあとにした。
家に戻ると、蓮さんが出迎えてくれた。
「おかえり、早かったね。ん?どうかしたのか?」
玄関で私を出迎えてくれた蓮さんは、私の様子が違う事に気がついた。
「…っ、蓮さん…」
私は何も言わないで、そのまま蓮さんに抱きついた。