once again〜season2〜

「蓮さん…っ」

蓮さんは考えがあるのか、私が話をしようとしたのを、手で制してきた。

「…っ、それは…」

「涼香に任せると言う事はそういう事でしょう?いいんですね?それでも。私だって、そこまで言われたら考えますよ?」

「っ、すまない。蓮君…そう思われても仕方ない…。病院の建て直しにどれだけの日を要するのかなんて、俺にも分からない。それを社長代行だけで済ませられるとも思っていない」

「…そうですか、分かりました。じゃ、今回の涼香との結婚もなしですね」

え?

「…っ、な、なんでそうなるんだ!」

兄同様、私も蓮さんの発言に驚いて声が出なかった。
離さないって、言ったじゃない、一緒にいるって…
私の頬に涙が伝っていた。
< 38 / 260 >

この作品をシェア

pagetop