once again〜season2〜
会議室に入ると、さっきまで中元さんと言い合っていた南條さんの顔つきが変わった。

「南條、今日は時間を取ってくれた事、感謝するよ。先に紹介させてもらってもいいかな？」

「如月君、肩苦しい挨拶はなしよ。紹介してもらってもいい？」

蓮さんは、順番に兄の悠貴、その秘書の園田さん、室長、私、最後に自分を紹介した。その紹介を受けて、南條さんが、私達の方も紹介するわね、と立ち上がった。

その時、ドアがノックされた。

私はドアを開けた。

開けたドアの前に、夏帆さんが立っていた。

「遅くなりました…五十嵐です」

「夏帆さん…」

「久しぶりね、涼香ちゃん」

久しぶりに会った夏帆さんは、昔のような輝きを失っていた。

兄が、夏帆さんの側に行き、みんなに紹介した。

「五十嵐総合病院の五十嵐夏帆さんです」

「五十嵐です、今回はありがとうございます」

今にでも倒れそうなその身体を支えると兄は、夏帆さんを椅子に座らせた。

「さぁ、こっちの紹介をするわね…」

南條さんが、一緒に来た人達を紹介した。
救命医師の中元さん、谷本さん、林さん。そして、心臓外科医の栗林さん、真田さん。しかも、南條総合病院からもあと数名引っ張るからと。

「な、南條さん、そんなに東和総合病院から引き抜いちゃって大丈夫なんですか？」

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