once again〜season2〜
私はたまらなくなって聞いてしまった。
南條さんは、笑ったかと思うと真剣な表情になり

「東和もね、経営陣が変わってね。みんなついていけてないの。だから辞める話が出てたのよ。一旦は留まる方向で話はしてたんだけどね、ね？やっぱりやってけない、って話になったの。ウチの病院からは、お願いしたら、いいよって言ってくれたから、大丈夫だと思うわよ」

そんなもんなんだろうか？
でも、五十嵐総合病院も医師離れが深刻だって言ってたから…どこにでもそんな話があるんだろう。

「そうそう！それと、一番肝心なのが、経営の方ね。いくら如月君や高瀬さんが経営者だって言っても、医療はまた別ものでしょ？ウチの病院から病院経営のプロを引っ張ってきたから、安心して。ね？佐久間さん」

経営のプロと言われた佐久間さんは、お嬢さんの強引には負けました、と。

「私は南條総合病院で事務長をしています。ただ、さすがに私が病院を抜ける訳にはいかないので、私の右腕を連れてきました」

佐久間さんが、私の右腕ですと、紹介された中原さんは、苦笑いを浮かべていた。

「…ま、厳しくいきますので、覚悟して下さいね」

そして、五十嵐総合病院の再建に向けての会議が始まった。
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