不良な彼と恋の契約
「やめてよ。

決心が鈍るからやめてよ。

俺が好きなのはーーーーっ」



"類が好き"ーーーー。



なんで、こんな時にーー
ヒカリの顔が浮かぶんだろう。


ヒカリは強いからなんて、なんで思ってしまったんだろう。

ヒカリの気持ちはヒカリにしか、分からない。


「ヒカリちゃん、昨日メール来てた。

"明日できっと最後"ーーーーって。

きっと、泣いてたよ。


あんなに、素直に"好き"って言えるヒカリちゃんが私は羨ましいよ。

ごめんなさいっ。
だけど告白する相手は、私じゃないよ。

考えてあげて欲しい。
ヒカリちゃんを、ヒカリちゃんの気持ちを考えてあげて欲しいっ」



想ちゃんーー。

「わかった。

ちょっと今混乱してる。
考えてみるよ、ヒカリのこと。
ちゃんとーー。
俺はもう帰るから。
お大事にーー」

これしか言えないけど。
微笑んだ想ちゃんは、嬉しそうだ。
ヒカリにはいい友達がいる。

「ありがとう、想ちゃん」


バタン。


君の病室から、出てーー向かったのは待合室にいる2人のとこ。

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