不良な彼と恋の契約
「大丈夫か?
なんか、暗いけどーー」


暗くもなるよ。

「振られた。
だけど振られるより、もっときつい。

ヒカリがーー、泣いてるなんて言われたら」


派手な服装、派手な金髪。

ただそれだけ、勝手にヒカリは強いから大丈夫なんて勘違いした。


忘れてたわけじゃない。
ヒカリはちゃんと"女の子"なんだから。

「ヒカリちゃんって、髪長くて黒髪のぱっちりした目の子?」


斗真が、口を開いた。

ありえない。
髪は長いけど黒髪じゃないし。

「いや、髪は、長いけどーー、黒髪じゃないし。
たしかに目はぱっちりだけどーー、なんで?」


斗真の意図がわからない。

「さっき、そこで学生がさあ、ーーヒカリって名前の子噂されてたんだよ」


ヒカリーー??



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