不良な彼と恋の契約
「何、してんだよ!!


お前っーー今。

想に何してた!!?」

見間違いなんかじゃない。


ソファに押し倒され、泣いてる想の上に斗真がいた。

それは未だに変わらない。

退けよーー。

触るなよ。



「ーーお前さえ、居なければ。


想ちゃんは、ずっとあの頃のままだったのにーー」




なあ、斗真。



なんでそんな顔してんだよ。


悲しみを含んだ顔。


「ごめん、想ちゃんっ」



不意に離れた斗真は、泣きそうに顔を歪めた。


バタンっーーー



リビングを出て行く斗真。

ソファに顔を埋め、泣いてる想。



なあ、想。



何があったんだよ。



小さな想が、更に小さく見えた。


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