不良な彼と恋の契約

想い人。

ちらっ、と振り向いた後ろ。
人の気配を感じて振り向いたのにーー 一般客だけ。

「どうした?」

輝さんが、私に問う。

「なんか、見られてる気がして。
気のせいならいいんです」

私の気のせいなら、それでいい。

「まあ、俺もいつも命狙われてるからな。
確かに視線感じる気がするが、俺じゃねーな。
熱い視線を感じるわ。

早速ファンか?
羨ましい奴だなっ」

輝さんの目線の先は、私。

えっ、私ですか。

「そんな不安そうな顔すんな。
守ってやるよ」

顔に出ていたであろう私。

ポンポン。
頭に置かれた大きな手。
不安も何かも吹き飛ぶみたいな優しい手。






「あの!!


甘宮 想ちゃんですよね。
俺、隣の高校のものです!」

隣って不良高校?
いかにも真面目な生徒の代表みたいな人だ。

「実は俺、高校受験の時誤って隣の高校受験しちゃって、まさか不良高校だったなんてっ」

うわ、悲惨なパターンだ。


「お前、バカだな。
名前全然違うのに、気づけよ」

「いるよね。たまにこう言う残念な人」

気づくと相沢くんとヒカリちゃんがいた。




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