不良な彼と恋の契約
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熱い。今日も変わらず強い日差しはーー私の天敵だ。
体育が、終わった後ーーーーのこと。


「あの、甘宮さんに話があるんだ。
ちょっといい?」
ヒカリちゃんと、片付けをしている時ーー
見たことのない男の子。
ネクタイの色から見て、たぶん二年生。
きっと先輩。

私とは接点のない先輩な筈。

「大丈夫、想。
佐伯呼ぼうか?」



「ダメだよ!!

甘宮さんだけに話があるんだからっ」


彼は物凄い大声で叫んだ。

少しばかり挙動不審。

「大丈夫だよ、ヒカリちゃん。
じゃあ、行ってきます!」

だけどたぶん、大丈夫。
見た目は優しそうな真面目な先輩みたいだし。


私は、彼について行った。

隣の学校、ちらっと見たら眩しい光に目を逸らした。

何、今の光。

「ここら辺でいいかもね。
俺、2年の沢木 タクマ。
佐伯と付き合ってるの知ってるんだけど、俺と付き合わね?」

あれ?
なんか、雰囲気がーーーー気のせいか変わった気がした。

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