不良な彼と恋の契約
ジリッ。

迫る彼は、真面目な先輩な筈なのにーーなんか違和感。


「いや、そんな怖がらないでよ。
あ、話し方?
だって軽い感じじゃ、ついて来なかったよね?
あー、メガネ?これ、視力悪い訳じゃないから。
なんで、メガネだったかわかる?
それはさあーーーー」

彼は迫りつつ、メガネを外した。



トンッーー。

壁に抑えられた手。



「メガネしてる方が、真面目っぽく見えて安心したよね?」


そう、耳元で囁く彼にーー私は怯えた。



「離して下さい!!」


キラン、キランーー。

隣の校舎。
眩しい光が、強さを増した瞬間ーーーー





ガシャンーーーー



なんの音?




「想ーーーー!?」






隣の校舎の大きなフェンスがある。
絶対乗り越えられるわけない、大きな壁。




その大きなフェンスを、飛ぶように乗り越えた少年はーーーー軽々と着地した。



「あ、輝くんっ」


隣の不良高校の輝くんがいた。

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