不良な彼と恋の契約
「名前、志貴でいいよ。
同い年だしさ、俺も想って呼ぶしさ」

少しだけ、照れ臭い。
女を呼び捨てにしたことも、ましてや自分の隣に置きたくなるぐらいの子なんて

想しか、いないだろう。


「じゃあ、志貴くんにしたい。
呼び捨ては、ハードル高いからっ」

少しだけモジモジした想。
ほんのりと赤い頰。

自分でも、分かるーー。

緩む頰。

だけどーー俺知らなかったんだ。


まさか、想が仁の彼女なんて。













「想っ、何してんの?」













振り向いたら仁。




額に汗滲ませながら、真っ直ぐ歩いてくる仁だった。



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