不良な彼と恋の契約
「はい、今回も合同旅行を計画してます。
気の合う人を探してくださいっ」

いや、気の合う人ってさあーーーー。

どう見ても、合わないだろうが。

威嚇する不良達。
目を合わせてたら最後みたいな厳つい奴ら。

「はいはーい先生!!
俺達、同じ班になります!」

「おいっ」

相変わらずの真一の明るさ。
無理矢理手を挙げさせられ、軽く睨む。

「そうかそうか。
じゃあ、君達も早くお友達作りなさい。
健闘を祈る!」

60歳ぐらいのシワシワ先生。
ニカッとVサイン。

輝の学校のグランドで、男子ばっかりの汗苦しいヤロー共がウヨウヨいる。



「男いらねーよな、女の子探そうぜ!」


まさに、ハイエナの餌探し。

ザッ、と女子達が男子達の背に隠れた。

「ちょ、隠れんなよ!
行って来いよ!俺達は、まだ死にたくねーよ!」

だらしがない腰抜けヤロー共。

女子達、差し出すとかーー男としてどうなんだよアレ。


「やだっ、絶対やだ!」

なんかあそこだけ、随分揉めてるな。

仕方ないと、腰を浮かした瞬間ーーーー











「嫌がってんのが、分かんないわけ?


おい、そこの不良!!
女の子に近づく時は、優しく接しろ。
あたしらは、あんたらの獲物じゃないんだから!」




ほ、本郷!!



不良に食ってかかるヒカリがいた。


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