不良な彼と恋の契約
「ヒカリっ、ヒカリは俺が好きか?」


単刀直入に、聞いたらヒカリは真っ赤な顔をしていた。

ああ、大丈夫だ。
まだ、ヒカリは俺が好き。

そう、確信した。


「やだぁ、類。
人来てるのに、当たり前なこと聞かないでよっ」

当たり前ーー。

ヒカリにとって、俺を好きなのは当たり前。

それが、嬉しかった。


「だよな。
あ、そう言えば想ちゃんは?」
さっきまで居たのに、いない。

「ああ、想ならお風呂行ったよ。
なんか、胃が痛いとかなんとか。
後で胃薬持って行こうかなって」

きっとそれ、俺のせいだ。

後で、想ちゃんに謝らないと。

「あ、そうだ。アルバムありがとうね。
部屋に置いてくるっ。
ーーきゃっ」


突然立ち上がったヒカリ。
モノに躓き傾く身体は、白城の胸の中。



「あ、ごめんっ」

ーー!!


ヒカリの頰が赤く染まるのを、見た。


「だ、大丈夫?」

少しだけ動揺した白城が
ヒカリを見つめていた。



動揺したのは、俺の方だ。


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