不良な彼と恋の契約
ゆらゆら雲の上の大きな鳥はーー

翼を広げてーー天高く飛んでいた。


"気を付けて行ってらっしゃい"


誰かが、私の頭を撫でた。

知ってる柔らかい手に、面影を感じた。


ふと、目を開ける。

仁くんは、ずっと手を繋いだまま寝ていた。


優しい声。

柔らかい手。。

お母さんーー?


夢でもいいーー。


私は、再度目を閉じた。







チュッ。








ん?



柔らかい感触。

今のはーーキス?

私は、目を開けた。

気のせい?
だって隣の仁くんは、未だに寝ている。

私は、夢を見ていたんだろうか。

周りを見渡しても、みんな、寝ている。

私は夢だと、思い恥ずかしさからまた、瞳を閉じた。








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不意に、瞑っていた目を開けた。


なあ、想。

夢じゃねーよ?


想の寝顔があまり、可愛いからーー
仁に気づかれない様にした。
夢にすんなよ、想。
だけど今はいい。
絶対に、仁から奪ってやるからな。

俺は、また目を閉じた。

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