不良な彼と恋の契約
「俺は、ヒカリちゃんが好きだよっ」


真一の愛が、重い。

真一の愛が、怖い。


本当は、嫌っ。

触らないでーー。


真一が、キスをした。
耳に、首に胸にーーーー赤い痕を散らしてく。


抵抗するのが怖い。




類に会いたい。





ドンドン!






ーーーー!!




「ヒカリ!!いるんだろう!
ヒカリ開けろっ」



類。


類には、見られたくない。
だけどーー

「あーあ、気づかれちゃった」

不意に、真一がーー、離れた。


見られたくない。
だけど、助けて欲しい。

私は真一を押しのけた。



「うわっ!!」


制服を広い集め、震える手で鍵を開けた。




「ヒカリーーっ、その格好。
何が…….、真一?」


ポロ、と涙が溢れた。


見られたく無かった。


「ヒカリ!!」


私は、水着姿のまま、女子トイレに隠れた。



「………っ!」




見られたく無かった。




制服を抱えて個室の中。

私は泣いた。



今まで、見た景色の中で
一番、辛くて悲しかった。




もう、類に会えない。



*ヒカリside終わり*


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