不良な彼と恋の契約
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ヒカリ、泣いてた。

やっぱり一緒に居るべきだった。

ヒカリの側に、離れずに居れば良かった。

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*類side*



遅い。

電話したのに、出ない。
まあ、元々ヒカリはヤキモチ妬かせるために、細工する子。

まあ、そこが、無邪気で可愛いんだけど。


「なあ、本郷遅くない?」

志貴が、俺にそう言った。

確かに、、遅い。
あの後、何回も掛けた電話。


「俺、様子見に行こうか?
リーダーだから、点呼あるし。
メンバー来ないとさあ」



「志貴くん、メンバーって言えばーー真一くんもいないよ?」



ーーーー!!



リナちゃんが、そう言った瞬間。
嫌な予感が胸の中に広がった。


「類、まさかーー真一の奴っ」


志貴が、呟いた一言がやけにリアル感を生み出した。


俺は走った。


その後を、志貴が駆けてきた。


「どうした!?」
仁が遠くで、叫んでる。


構ってなど、居られない。

離れにある部屋。

早く行かなきゃーーヒカリが、ヒカリが。


俺は、無我夢中で走った。




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