不良な彼と恋の契約
「ヒカリーー!!」

俺は、ドアを叩いた。

鍵のかかった部屋。

「中に本郷がいるのか?
真一も、中にいるのか!」

志貴が、焦ってるのを
横目で見た。

開かない頑丈のドア。

それがーー


ガチャーーー
突然開いたドア。
目の前の、ヒカリは泣いていた。


制服を胸に抱えて泣いていた。

黒のビキニ。
着る筈だった。
見せてくれる筈だった水着。

ボサボサの髪の毛。

「ーーヒカリ?

ーーーー 真一?」

部屋の奥のベッド。
ニヤリ、と笑った真一がいた。




ポロッと涙を流したヒカリ。

目の前にいる志貴に、、

「ヒカリ!!」

逃げる様に、女子トイレに駆け込んだ。


「志貴ーー。」


俺は、真一を睨んだ。



< 323 / 455 >

この作品をシェア

pagetop