不良な彼と恋の契約
「ムカつくんだよ。
両想いの奴はいいよな。
俺は気持ちがドン底だよーー。

俺がどんな思いでいるか、分かる?
好きな人に振り向いて貰えない。


だからさあ、慰めてよーー」



いやっーー。


好きな人しか、絶対したくない。


私は顔を背けた。



「……志貴っくんーー」



大好きな人の名前を呼んだ。


私が呼んだらいつも
助けてくれた。


唇まで、数センチーーーー。














「俺のに何してるわけ?」














輝くんの動きが止まった。








グイッーーーー。


私の身体は、志貴くんの胸の中にいた。




志貴くんーーっ。
ほら、志貴くんは来てくれた。

私の声に気づいてくれた。


「志貴っ、邪魔すんなよ。
あーあ、せっかく後数センチだったのにっ」


ビクッ。

私は自然と志貴くんの胸に、顔を埋めた。


*リナside終わり*




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