不良な彼と恋の契約
カチャカチャと、皿を洗う音。
あれぐらい俺出来るけどな。
俺は、皿洗いしてる類に近づいた。
「類、皿洗いぐらいなら出来るけど」

とりあえず声をかけて見た。

「なら、頼むわ!」

類は、いつもの類。
さっきの怖い類じゃないことに幾分、ホッとした。

「いたっ!」
想の指、ダラリ、と垂れた血。
「大丈夫?
見せてっ。ちょっとごめんね」
類は、想の指をパクりと口にした。

「相沢くんっ」

想の顔が赤くなる。
「応急処置」

ニヤリ、と笑う類がいた。

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