不良な彼と恋の契約
戻ったホール、一緒にいない俺に輝が話しかけてきた。


「想は?
一緒じゃないわけ?」

黙って頷くしかない。


「今日は、想と一緒には居られない。

アイツと、今井と一緒に水族館回るんだってよ」

俺は仕方ない、と食事の続きに戻った。

みんななにか言いたそうで

だけど、何も言わない。


楽しい旅行二日目が、荒んでゆく様だった。





「いや、しかしながらーー今日も暑いな!!
水分補給はマメになっ!あれ、甘宮は?」

先生、空気読めよ。

さっきのやり取り聞いてないのかよ。

「まあ、気を落とすな!
大丈夫ーー
いつか、気持ちは伝わるっ」



先生?

励ましてんの?
こんな、無茶苦茶でヤキモチ妬きな俺のこと。




「さあ、早く飯食え!
俺沖縄の水族館初めて!!
楽しみ過ぎっ」



な、わけないか。





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