不良な彼と恋の契約
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いつもと変わらない制服。

変わったのは、隣に君がいないこと。




「ここちゃん、沖縄の水族館初めて?
楽しみだね!」

私の隣は、仁くんじゃない。


「たっくん、私ねーー」

意を決して言おうとした言葉は、言わせて貰えない。



たっくんに、キスされたから。




誰もいない廊下。
君と二人だけの空間。


避けられない、だって君が手をついたから。

壁との間に挟まれ、身動きが取れない。

「たっくん?」

知らない男の人みたいなたっくんに、私は戸惑う。

水族館は、とても暗くて周りは気づいてない。
私達のことには、気づいてる人はーーーー










「俺のなんだけど、勝手にキスすんなよ!」








私の体は、奪われた。


知ってる胸の中。
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