不良な彼と恋の契約
全てが、片付いたのはーーーー、、

「想ちゃん、大丈夫だった?

怪我してない?」

真一さんの傷一つない、当たり前の表情でわかった。

「大丈夫。
あれ、他の人達はーー?」

さっきまで居た筈の人達は綺麗サッパリ消えていた。


あるのは、地面に色づいた紅い血の痕。
「これは、俺らのじゃないから。
輝の恐ろしさに、みんな逃げたから!」


全くの無傷の志貴くん。

そうだ、この人達は強い。

強くて優しくてーー大切な仲間だ。


「輝くん、手、血出てるよ」

私は、輝くんに駆け寄った。

「ちげーよ、これ。
俺のじゃないから。
何?
惚れ直した?」


イタズラ気な表情の、輝くん。

吹っ切れた笑顔に、自然と笑顔になる。

あれ?

それと、同時に安心からか涙が流れる。

「輝、想泣かすなよ!」


違うのにーー。

「違っ、良かった。
みんなが無事で良かったっ」



ただ、大切な君達が
傷つかないか、心配した。


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