不良な彼と恋の契約

不安はない君がいるからーー

「行ってきます」

私は、仏壇に手を合わせた。
これは、私のいつもの日課だ。

「想ーー?

何してんだ。
あ、俺も手を合わせようかな」
佐伯くん。

仏壇に手を合わせた佐伯くん。

「想は、お母さん似だな。
お母さんも、美人だ。
想のこと、心配しないでください。
俺がーーーー


想を守ります」


佐伯くんーー?


私は震える手で 佐伯くんの背中に、触れた。


「想ーー?」



君の声が聞こえる。

「佐伯くん、ありがとうっ」













「想は、もう一人じゃない、、
一人には絶対、させないから」




まるで、私の心が筒抜けになっているみたいに、君は私の心の中を、すんなり言う。

「ありがとうございます。

佐伯くんは、優し過ぎだよっ」

こんなも、優しい。
不良で、みんなに恐れられてるなんてありえない。
佐伯くんの良さを知らないだけ。

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