不良な彼と恋の契約

佐伯くんの彼女になりました。

「類、今日から想の彼氏になるから」

「はあ?はあああ!?
なんでなんで⁉︎」

めんどくさいけど、説明してやった。

「なるほどね。
それならさあ、俺にしなよ想ちゃん」

ニッコリ、笑う類。

出たよ、女好きが。

「いや、類は遊び人だしやめとけ」

類なんて、手当たり次第女とやる奴だ。

恋初心者の想には、向かない相手だ。

「ごめんなさい、相沢くん。
私は、佐伯くんがいいから」

………。

弱々しく、呟いた想の小さな声。

「ってことだから、悪いな類」

類に向き直ると、類が俺を睨んだ。

ーーーー!!


「まあ、今はそれでいいけどね。
じゃあね、想ちゃん」

なんだ、今の眼。

類の背中が、寂しそうだった。

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