不良な彼と恋の契約
「あいつ、誰だよ。
俺のなのにっ」

「……」
なんて、言えばいいんだろう。
友達?
元カノ?

いや、俺ん中では付き合ってない。

んー。


「テメーの昔の女か。
ちゃんと管理しとけよ」

うわ、バレてる。

苦笑いの俺。

「はは、バレた?
だけど今は、友人かなっ」

そう。

友人ーー。

「なんだそれ、なんであろうとダンスに想が回って来ないのが、辛い」

そう、どんなに一周回ってもーー想ちゃんの隣はヒカリだ。

「はい、休憩終わり。
ダンスはいい。
後は自由に遊べ!」

いきなりきた自由な時間。
立ち上がる仁は、まっすぐ向かって行く。
それが、誰になんてーー分かる。
たった一人だけ。

「想っ、来いよ」

仁しか、いないよ。
真っ正面切れるのはーー。


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