不良な彼と恋の契約
「想ちゃん、大丈夫かな?
彼氏だろ。行けば?」

類に言われたモノ動けない情けない俺。
何しろ、先程醜態を晒したばかりだ。
頭をかいて、考える。

俺はーー想の彼氏だ。

よし!!

「行くのか?
想ちゃんによろしくな」

類が珍しく付いてこない。
いつも邪魔するのにーー。

「珍しいじゃん。
邪魔しないわけ?」

類に、笑ってみせた。
いつもなら絶対ついてくる。

「あー、ヒカリをフった手前、会いづらい訳よ」

ヒカリ?
女番長か。

そういやー、関係性あるんだった。

「まあ、いいや。
じゃあまたな!」

俺は念のため、カバンを持った。
自分のカバンと、想のカバン。

いつ、想が早退してもいい様にだ。

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