不良な彼と恋の契約
「そうめん、冷たいそうめん食べたい」

真っ赤な顔をした想の、理性と戦いながら想を見つめた。

寝ている想が、不安そうに見上げた。
なんだーー?


「寂しい。
1人は、1人ぼっちはやだぁ」

熱ゆえのうわ言か。
想が、不満をぶつけるのは初めてだ。

だけど無性に嬉しい。

想の小さなワガママに、、
こんなに可愛く思えるんだ。

相手がーーーー。


「想は、可愛いな。
すぐ、戻る。
ごめんな想っ」

想が、可愛い。


俺は、不安そうな想の頭を撫でた。

そして、そっと離れた。


君の荒い呼吸が、聞こえた。
君の吐息が、耳をくすぐる。

どうしょうもない戸惑い。
だけど、想のためだ。
具合の悪い想に、無理はさせられない。

だけどーーーー
医者にも行かせないでいいのか。

俺は、また想の部屋に戻った。

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