明日を夢見た君へ
彼女はすぐに連れて行かれた。

僕も状況を聞かれ素直に話した。

体から植物が生えるわけでもなく、口から花を吐く訳でもない。

瞳孔に、花。

新しい奇病だった。

発現と同時に進行の速度が異常なくらい早くなったらしい。

今まで何度検査しても見つけられなかったのに発現してから検査すると脳の中で記憶を司る海馬にも花が咲いていた。

最近の記憶が消えやすかったのもそれのせいだと。
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