明日を夢見た君へ
彼女の瞳に花が咲いてから一月。

まだ1枚も散っていない。

今日も僕は彼女のところへ行く。

すると彼女が珍しいことを言い出した。

「ねぇ、丘に行きたい。」

「丘?どうして?」

「最近視力が落ちてきちゃってさ、メガネもコンタクトもめんどくさいからつけないつもりなの。だから見えるうちに見ておきたくて」

視力が落ちたのは間違いなく花のせいだろう。

「いいよ。準備出来たら行こうか。」

「ありがとう」

彼女はやっぱりいつもと変わらない顔で笑うのだ。
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