明日を夢見た君へ
覗いている間も彼女からこぼれ落ちる花弁は止まらない。

瞳の中の花弁も散る。

こんな時僕はどうしていいかわからなかった。

とりあえず抱きしめてみた。

彼女はびっくりしたのか体を強ばらせる。

それでも落ち着かせるように背中を優しくテンポよく叩く。

赤子をあやす様にリズムを刻む。

次第に落ち着き花弁が止まった彼女の目を見ると3枚も既に減っていた。

(あと9枚……)
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