明日を夢見た君へ
「どうして最近帰りが遅いの。」

不機嫌そうな母が開口一番に文句をたれる。

「友達ができたんだ、病気なんだけどね。ずっとお見舞いに行ってる。」

「お見舞い?あなたにそんな余裕があるの?進路は?何か考えてるの?」

はじまった。

母は僕を過大評価しすぎる人だった。

「なんでも出来る」と言われ続けそれに従ってきた僕。

勉強もそれなりにこなし、有名な学校に入った。

傍から見たら順風満帆だっただろう。

そこで僕は初めての挫折を覚えた。
< 25 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop