X'mas Present
付き合ってきた時間、結婚してからの時間、大切にしてもらったと思うし、愛されている自信もあった。
それでも今回はなぜかいつものように、冷静に聞くことができなかった。
バレてない。
今までずっと私だけ一人で浮かれていただけだったのだろうか……。
そんな事を思いながら、数日が経過した。
朝目が覚めると、外は雪が降っていた。
都心より雪の降りやすい、莉乃の実家の庭はすでに真っ白になっていた。
(ホワイトクリスマス……)
本来なら、今頃ツリーを飾り、チキンを焼いて誠とクリスマスをしているはずの莉乃は、小さくため息をついた。
ぼんやりとした頭で、自分のベッドでゴロゴロとしていると、下から母の明るい声が聞こえてきて、莉乃はガバッと起き上がった。