X'mas Present

「こんな事になると思ってなくて、莉乃に内緒で進めてた。電話の相手は先生だよ」

(うそでしょ……)
その言葉に、莉乃は顔を手で覆った。

「誠……ごめんなさい」
泣きそうになりながらつぶやいた莉乃に、誠は小さく笑うと莉乃を抱きしめた。

「俺こそごめん。きちんとあの時莉乃に話せばよかったのに、サプライズしたかったし、まだ出来上がってなかったし……」
そこまで言って誠は言葉を止めた。


「それに、莉乃がこんなに怒るなんて思ってなくて、莉乃に甘えてた。ごめん」

頭を下げる莉乃に、こんなに大切にしてもらっていたのに、信じることができずこんな態度を取った自分が恥ずかしかった。


「誠、私こそ本当にごめんなさい……」

「じゃあ、一緒に帰ってくれる?奥さん。このネックレスして一緒にクリスマスと誕生日をしよ?」
その言葉に莉乃は泣き笑いで頷いた。




< 13 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop