X'mas Present
「こんな事になると思ってなくて、莉乃に内緒で進めてた。電話の相手は先生だよ」
(うそでしょ……)
その言葉に、莉乃は顔を手で覆った。
「誠……ごめんなさい」
泣きそうになりながらつぶやいた莉乃に、誠は小さく笑うと莉乃を抱きしめた。
「俺こそごめん。きちんとあの時莉乃に話せばよかったのに、サプライズしたかったし、まだ出来上がってなかったし……」
そこまで言って誠は言葉を止めた。
「それに、莉乃がこんなに怒るなんて思ってなくて、莉乃に甘えてた。ごめん」
頭を下げる莉乃に、こんなに大切にしてもらっていたのに、信じることができずこんな態度を取った自分が恥ずかしかった。
「誠、私こそ本当にごめんなさい……」
「じゃあ、一緒に帰ってくれる?奥さん。このネックレスして一緒にクリスマスと誕生日をしよ?」
その言葉に莉乃は泣き笑いで頷いた。