X'mas Present
「ケーキは後でいいよな?」
そう言って誠が服に手をかけ、莉乃に深いキスをする。
一瞬で莉乃はその甘さに意識を持っていかれそうになり、慌てて誠の胸を押した。
「ダメ!!」
その言葉に、誠は驚いて莉乃の顔を見た。
「莉乃?やっぱり怒って……」
絶望するような誠の顔に、莉乃は申し訳なさと、愛しさが混ざりあう。
「違うの」
そう言うと、莉乃は誠の首に腕を回すとギュッと抱き着いた。
「莉乃?」
「あのね」
そこまで言って莉乃は少し考えるように、言葉を止めた。
「情緒不安定の原因」
「え?どこか悪いのか?」
その言葉に、誠は慌てて心配そうに莉乃をソファに座らせると、ジッと見つめた。