X'mas Present
心の中は決して穏やかではなかったが、きっと何か大切な仕事の相手だと思い込もうとした。

『ばれていない』
それは莉乃に対してむけられた言葉だとはわかっていたが、きっと何か理由があるはずそう信じていた。

しかし、またもやなった電話に、慌てたような誠の姿に莉乃は誠の手を取った。


「誰なの?この人」
ジッと誠を見つめ、初めてと言っていいぐらい強く言った莉乃に、誠も驚いたような表情をしたが、すぐに黙ってまたもや部屋を出ていった誠に、莉乃は立ち上がっていた。

そして家を出てきた今に至っていた。

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