X'mas Present

こんなことをしている自分自身にも驚いていたが、どうしても誠に女に人がいることは許せなかったし、顔をみたくなかった。


(どうしてよ……)

電車に乗りながら、涙があふれ出た。


何の連絡もなく帰ってきた娘を見て、母は小さくため息をついた後、莉乃を見た。

「誠さんには言ってきたの?」
小さく首を振った莉乃に、更に母は大きなため息をついた。

「何があったかわからないけど、心配してるんじゃないの?」
母の言う事は最もだったが、今は何を言っていいかわからなかったし、苛立ちや悲しさでどうしてもその気分にならなかった。
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