旦那様からのI LOVE YOU「 雪菜偏」


事務職を長年勤めた人
飲食業を勤めあげた人
管理職を定年した人
だから俺達を理解してくれている。


エリート部署では誰も教えない。
自分で学ばねば‥。
色々と、知らないことは沢山ある。
教えてくれる人は、 みな先生だ。



その週末また会長に呼ばれた。
夜6時勿論社長経由で。
今宵は、俺1人呼ばれている。
俺は、考えた挙げ句、光寿郎の婆
ちゃんに相談した。
大門隆司に対抗出来るのは
九条財閥会長!九条 椿しかいないと思った。

婆ちゃんは光寿郎と付き合い始めた16歳から知っている。
会社を巻き込む騒動になるまえに
納めたい。

光寿郎に電話して、婆ちゃんと
合わせてもらう。
久し振りに九条家の門の前にたつ
警備のおじさんとも顔見知りだ。

「おう、色男、元気だったか?。」
筋肉もりもりの彼は65歳
まだまだ九条家の警備は余裕のよ
うだ。

「聞いたぞ、大門に婿養子に行くん だってな‼このぉ~色男め!! 」

「へ!! 行きませんよ。誰ですか? 嘘ばらまく奴(怒)」

「おや! そうなのか?なーんだ
つまらん。」
丸棒素に剃った髪をジャラジャラ
なでながら残念そうに言った。

中に通され光寿郎が出迎える。

婆ちゃんの部屋には会長らしく
日本髪をキチンと結い上げ、
ピシッと落ち着きのある、
辛子色の着物とグリーンの帯の
婆ちゃんがいた。

婆ちゃんは、話を光寿郎から聞い
ていたらしく、
「隆司はね、自分に従う奴には
割と物わかりがいい。
しかし敵とみなしたら消し去る間で やる奴だよ。
厄介な奴に見初められたねぇ。
奴の手を見破るなら、
自分だったらどうやってモノに
するかを考えるんだよ。


例えば。
光寿郎ならどうする?
結菜を手に入れるには?どうし
た い?」


「相手の本命の人物を、切り離した

後は、そうだな
もう、既成事実を作るしかないな…
手っ取り早い。
ベロンベロンに飲ませるか、
睡眠薬つかうかかな。」

「一度、関係持てば、後は簡単だ。 脅す か妊娠して、責任取らせる。」

私も結菜が手に入らないなら
光寿郎に手を貸すと思う。
あんないい娘は見た事ないよ。

婆ちゃん、光寿郎が
「結菜レベルのいい子がいたんだ。いやいや結菜の次くらいかな。」

「ホホウ、何処にだい?」

       「長崎。」

「結菜が婆ちゃんに合わせたいってさ。」
「へえ!長崎か、楽しみだ。」




婆ちゃんは、

「山根、あれを持っておいで。」

山根と呼ばれる体格のいい女性は
なぜかにんまりとして部屋に入って
来た。

「ふふふっ、まじか。」

光寿郎は包みを見て薄ら笑いを
浮かべた。







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