旦那様からのI LOVE YOU「 雪菜偏」
俺は冗談でも言うことじゃなかっ
たんだ。
ゴメン、ゴメン、
帰って来てくれ。
あの事件のあと山倉勲と名乗った
元秘書から
「あなたと別れて頂く為八桁を用意すると 申しあげたら一円も
いらない。と言われました 。
彼氏を金で売ったりしないと。」
聞いた話は雪菜が居なくなる理由と俺の吐いた馬鹿な軽い戒めに言った言葉が原因だった。
「消えてくれるよな!! 」
雪菜の心を引き裂いた言葉
そして俺自身 大事な宝物を無くすことになった言葉‥
「もしもし、ユイ、今東京に来てるんだあえない?光寿郎さんと
デート?」
「光寿郎は毎日一緒だけと
何処にいるの?」
「うん、あ‥もいいや…。
光寿郎さんに悪いし‥
最終のバスで帰るよ。今なら充分間に合うし、またね。」
「え!! ちょ‥ゆきな。」
なんかゴメン、ユイ
会いたかった大夢に会えたけど
やっぱ、愛されてるユイを見るのは今日は羨まし過ぎるかも。
ゴメンユイ。
そのまま大夢のマンションに行った。
しばらく待ってみる。
マンションの中の小さな公園で
ちじこまりながら彼を待っ、
せっかく来たし
ビジホでも泊まればいい。
するとベロベロに酔った大夢が
タクシーから下りて来た。
ストーカーみたいになってる
自分を少し恥じながらも
大夢の事が心配になって駆け寄った。
「大丈夫?なんでこんなに飲んだ
のよ。」
やっと立ってる大夢を支え
エレベーターに乗る。何回も躓きながら身長180ちょいもある大夢を抱えるのには無理があった。
鍵で部屋を空け、大夢をベッドに運ぶ
ゴロンと転がった大夢のネクタイをとり四苦八苦しながら大夢の上着を脱がせベルトを外す。
華奢な雪菜が長身の大夢をベッド
まで誘導するのは大変だ。
身体鍛えてるけど、
お、お、重かった。
雪菜も疲れてたから自然と眠りに
落ちた。
ああ、大夢と寝たら彼女に申し訳ないそう思ったが大夢を抱えたのに残り体力を使い果たしてしまった。大夢が無意識に雪菜の髪を指で掬ってる。
昔から大夢は私を寝かしつけるとき必ずそうしてた。
大夢の手、気持ちいい。
「ねえ、大夢! どおして
髪の毛すくのぉ」
「これはね、大好きだよって言ってるんだよ。パパが言ってた。
大好きな子には腕枕してこう
やるって‥」
「じゃあ、大夢は、雪菜が
好きなのぉ」
「毎日言ってるだろ。
雪菜は僕のお嫁さんだよって、
お嫁さんは
好きな人がなるものなんだ、
だから
雪菜がお嫁さんだよ。」
「フウ~ンわかったー。大夢の
お嫁さんになるー。」
そんな昔の幼い記憶が懐かしく、
腕枕の中で幸せな気持ちが甦る。
雪菜!雪菜!
柔らかい雪菜がいる。
あ~懐かしい雪菜の匂い。
雪菜は眠ると、俺の首に腕を回して右足を俺の股間に絡ませる。
そうそうこうやっ‥てだっこ枕状態!
薄く目を開ける、これがせいいっぱいだ。やっぱり雪菜だ。
目が開かない。うう‥かた目だけ‥
やっと、帰って来たんだな。
根性なしめ!! おれが‥どん‥な‥に
苦しんだか‥知ってる‥の‥か?
ああ…おばちゃんの屁じやないが
自然現象には勝てない。ね‥む‥い雪菜のスースースーリズム感のある寝息がまた俺を睡眠へと引き戻す。
駄目だ!! 駄目だ!!
雪菜を起こして‥あやまら‥_ないと雪菜を取り戻せ無かった悔しさから
自棄酒を飲んでしまった。
何で…からだ‥が動かねー!
雪‥菜‥ゆ‥き‥な雪・・・zzz、zzz。