旦那様からのI LOVE YOU「 雪菜偏」
「離して!!私がどこ行こうがアナタに説明しなくてもいいでしょ。
さっきアナタは私を知らないと言ったじゃん。」
慌てて腕を振り払う雪菜は
しばし呆然と立ち尽くす大夢に向かい
「あなたの前から消えてあげるんです。
アナタが望んだように。
お幸せに。あの方が勘違いされて 困るのは、貴方ではないですか?
言い訳考えてたがいいよ。
何処かの誰かと間違えてません? 」
雪菜は合った時、大夢に浴びせられた
言葉をそのまま返してあげた。
「タヒね!!私達は終わった、
あ•ん•た•が
終止符を打った!!ありがとう。!! 」
ニンマリと笑い大夢をにらんだ後
「今日の事、許さないから!!
貴方なんか、嘘つきよ。タヒね!」
「顔も見たくない、•消•え•てやるわよ。
あんたが、望んだようにね。、」
ベタベタしちゃって私がいても平気なんだから、元カノに気も使えない本物のバカじゃないの!!
アツアツだね。諦めもついたし
愛想もついた。!!」
あまりの迫力にアワアワしていたが震える足で
キャリーバックを押して
エレベーターに
乗る雪菜を追いかけ、捕まえた。
「どこ行くんだ!外国か?!!。」
気持ちをこめて抱きしめた。
「ごめん!冷たくしてゴメン
行かないでくれ、
行くなら行き先を教えろ、いや、
行かせない!
これ以上離れたくない。」
背中に大夢のなつかしい香りが広がる。
いやいや騙されてはアかん。
ボカツと金Xを蹴りあげムニッと
した感触がしたかと思うと同時に、
∑(OωO; )ウツとうずくまる大夢がいた。
「あれれれーれ?痛い?」
「裏切りの罰だ!痴漢か!!バーカ
タヒね!!」
雪菜は更に続けた。
「連絡先消したじゃん。
迷わずに、躊躇いもなかったじゃん。
意味分からんワ、何がしたい?」
大夢は、・・・ウウッと股関を押さえ
ヨロヨロしながら、ポケットから
携帯をだし雪菜に見せた。
雪菜の連絡先は、予備のように平仮名
カタカナ、ローマ字で何件も
登録してあった。
フンッ
「でも彼女と結婚する癖に
バカにしないで!!
なにも知らない私じゃない
よ。」
大夢の携帯を取り上げ、ぴ‥、ぴ‥、
‥ぴと操作して大夢に見せつけながら、
ニヤリと笑うと
ひとつ、ひとつ雪菜と書いてある
連絡先を大夢に確認させるように、
目を丸くしてはニヤリと笑いを
浮かべ、ひざまずく大夢を見おろし
てひとつ、ひとつ消していった。
「あ、ああああ、ああっあっ!!」
「あの方と何処まで進んでるの
聞かせて?もう今更だけど、
ア!!ヤッパ、いいワ。
連絡先も消した、でも意味無いわ。携帯変えるし。」
「俺が好きなのは雪菜だ。
綾乃なんか何でも無い。
誘われたが、何もしていない。
愛してる、愛してる、愛してる。」
子供のように大夢は大声で叫んだ。
エレベータの前は見物人で溢れてきた。