まだまだ。
二人の関係が気になりながらも
せっかく手にした、幼稚園の仕事に没頭した。
殆どの時間を年中組で過ごした事から
春から、年中組を持たせてもらえそうだと確信した。
と言うことは…………
今のウサギ組とパンダ組…………唯ちゃんと梓先生のクラスの子供を
受け持つことになる。
サバサバ明るい梓先生のクラスは良いとして
唯ちゃんは、おっとりのんびり優しい先生だから
年中に上がって、いきなり僕のクラスになった子供は
不安を持つかもしれない。
優しく笑顔で頑張ろうと思っているけど…………
初めての男の先生に、戸惑う子もいると思う。
実習も10日を過ぎ、慣れ始めた僕は
朝のバス当番を一人で任された。
そこで
「悠人先生、ちょっと良いですか?」と
子供たちを全員送り終えて、二人になったバスの中で
この間から気になっていた、春からの仕事について相談してみた。
路肩にバスを停め、キチンと向き合って話しを聞いてくれる。
「航は、ホントに良い奴だな。」
この『航』という呼び方にも、悠人先生の優しさが込められて
ありがたいと思ってる。
男が担任として入ってきて、保護者も戸惑うのか
咲よりもジロジロ見られる。
このバス当番が、ずっと僕の担当なのも
そんな保護者に、僕という新人を知ってもらう為の配慮だろう。
「新人でここまで気配りできる奴は、そうそういないよ。
普通は、新しいクラスを持つことで誠意一杯で
子供の気持ちに気づけるのなんて、1年たってようやくだから。
唯先生くらいだったよ。
担任持って直ぐから、子供の気持ちを考えていたのは。
航は…………俺がイチオシした人材なんだ。
今はまだ教えてやれないけど……
もうちょっとしたら、俺のとっておきの秘密を教えてやるよ。
女の子なら、直ぐに答えてやるんだけど
お前は男だから、自分でしっかり悩め。
ただし、俺が期待してるってことは覚えておけよ。」
そう言うと、再び前を向いて幼稚園にバスを動かした。
せっかく手にした、幼稚園の仕事に没頭した。
殆どの時間を年中組で過ごした事から
春から、年中組を持たせてもらえそうだと確信した。
と言うことは…………
今のウサギ組とパンダ組…………唯ちゃんと梓先生のクラスの子供を
受け持つことになる。
サバサバ明るい梓先生のクラスは良いとして
唯ちゃんは、おっとりのんびり優しい先生だから
年中に上がって、いきなり僕のクラスになった子供は
不安を持つかもしれない。
優しく笑顔で頑張ろうと思っているけど…………
初めての男の先生に、戸惑う子もいると思う。
実習も10日を過ぎ、慣れ始めた僕は
朝のバス当番を一人で任された。
そこで
「悠人先生、ちょっと良いですか?」と
子供たちを全員送り終えて、二人になったバスの中で
この間から気になっていた、春からの仕事について相談してみた。
路肩にバスを停め、キチンと向き合って話しを聞いてくれる。
「航は、ホントに良い奴だな。」
この『航』という呼び方にも、悠人先生の優しさが込められて
ありがたいと思ってる。
男が担任として入ってきて、保護者も戸惑うのか
咲よりもジロジロ見られる。
このバス当番が、ずっと僕の担当なのも
そんな保護者に、僕という新人を知ってもらう為の配慮だろう。
「新人でここまで気配りできる奴は、そうそういないよ。
普通は、新しいクラスを持つことで誠意一杯で
子供の気持ちに気づけるのなんて、1年たってようやくだから。
唯先生くらいだったよ。
担任持って直ぐから、子供の気持ちを考えていたのは。
航は…………俺がイチオシした人材なんだ。
今はまだ教えてやれないけど……
もうちょっとしたら、俺のとっておきの秘密を教えてやるよ。
女の子なら、直ぐに答えてやるんだけど
お前は男だから、自分でしっかり悩め。
ただし、俺が期待してるってことは覚えておけよ。」
そう言うと、再び前を向いて幼稚園にバスを動かした。